在来工法と金物工法


在来工法って何?
正式には、「木造軸組工法」と言います。 日本に昔から伝わる伝統的な工法で、日本の木造住宅はほとんどがこの工法で建てられます。 梁と柱で建物を支える(軸組みで支える)構造が特徴で、継手・仕口と呼ばれる加工を木材に施し、かみ合わせて組んでいきます。 継手や仕口にはとてもたくさんの種類があって、複雑なものは芸術的で見事なかみ合わせになります。 手作業ではかなりの熟練が必要な技術です。 昔は大工さんが、ノミとトンカチで継手や仕口を彫っていました。 ですが、その匠の技を継承する大工さんは、今でもいるものの、とても少なくなってしまいました。 今では複雑なもの以外は、出荷前に機械で加工しておくプレカットが主流になっています。

金物工法って何?
金物工法というのは、在来工法(木造軸組工法)をベースに、継手や仕口の代わりに金物を使った工法です。 便宜上、在来工法と金物工法、というように区別することがありますが、本来はどちらも「木造軸組工法」です。 木材を大きく切り削って(断面欠損と言います)組んでいく在来工法では、どうしてもその部分が構造として弱くなってしまいます。 欠損部分の弱さを補うため在来工法では、継手や仕口で木を組んだあとに外側から金物で補強しますが、金物工法はその継手・仕口そのものを金物に置き換えるのです。 木材を彫る代わりに金物を使うことで、在来工法の複雑な加工は必要なくなり、断面欠損が少ないことでとても強い構造体になります。 耐震への信頼度が高いことと現場での工期短縮の利点から、普及がすすんでいます。




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